わすれていてごめんねを読んで

 私は、この本を読む前に「キョウチクトウ」とは何だろうと思い調べました。すると「キョウチクトウ」は、原爆が落とされた後、最初に咲いた花であることが分かりました。と同時に、毒性の強い植物で、虫や動物が近づかない植物であることが分かりました。

 私はこの本を読む中で、疑問に思う事がありました。なぜ、毒性の強い「キョウチクトウ」を犬達が助けたのかと言う事です。もし私が犬達だったら、自分に起きている絶望感で精一杯になり自分のことで必死だと思います。なのになぜ自分を犠牲にしてまで「キョウチクトウ」を助けたのか。犬達はこの植物がどんなに酷い荒地でも必ず復活すると知っていたのではないかと思いました。犬達は絶望の中、この街の復興を思い、最後の最後まで自分たちの願いを伝えたのだと思います。「キョウチクトウ」を調べる中で、「悪い環境に強い植物」と書いてありました。犬達は様々な思いを希望として、この花に託したのだと思います。「キョウチクトウ」が意識を取り戻した時に、犬達の思いを感じながらその姿を見ていたのだと思います。だからこそ荒地で踏んばり見事に花を咲かせ、人々に希望を与え、その後の復興につながったのだと思います。

 人間は一瞬にして様々な物を破壊する事ができ、そのやり方を知っています。しかし私達人間が想像する以上に、この世界の動植物は力強く生きていて、いつしか私達の様々な場面で支えているのだと感じます。

 今回、この本を読み、人間だけでなく、生きる物全てが「希望」という強い思いを引き継いだからこそ、今があるのだと感じました。

 私は、毎朝希望を持って学校に行き、充実した生活を送ります。全ての動植物に感謝しながら。

宮崎学校法人 大淀学園 中高一貫 鵬翔中学校中1感想文唐金 美羽