愛知小牧市立 本庄小学校小3犬たちの目寺澤 美紀

 「ぼくのできること」

 原爆が落ちた時、あの一しゅん、何が起きたかわかった人はいなかったと思う。わからないうちに命をうばわれてしまったのだ。植物も動物も人間もすべて死んでしまった。このおそろしい光景を想像するといたたまれない気持ちになる。ぼくは、この「夾竹桃物語」を読んで5年生になった。一、二年生の時は、犬のけなげさに目がいっていた。三、四年生の時は、やっと原爆の恐ろしさに目をつけられたように思う。今は、五年生になり、戦争というあまりにもひどい出来事に心がいたむ。たぶん想像できないむごさだったのだろう。ぼくたちは、戦争のひどさを知らない。ぼくたちの父母も戦争を知らない。テレビなどで爆弾の様子を見るだけだ。ぼくは思う。ぼくたちの世代に求められているのは、与えられた情報の理解だけでなく、自分たちから戦争についての知識を求めることだと。人々は戦争のひどさについて語っている。だけどぼくが知りたいのは、なぜ戦争が起きたかだ。そして、将来絶対戦争が起きないようにしなければならないと思う。あの犬を、あの夾竹桃を二度と作ってはならないと思う。今、ぼくの身のまわりにあるものは、外国で作られた物が多い。世界の人たちが支えあっている証拠だと思う。お互いに支え、支えられる環境、話し、笑え合える環境づくりこそ、外国を理解し、戦争をさける方法の一つだと思う。ぼくが中学生、高校生、大人になったら世界中に友だちをつくりたい。そしてその戦争や原爆についても、もっと勉強してその友だちにこの夾竹桃物語の話をしてあげられたらと思う。

東京学校法人 国立学園 国立学園小学校小5感想文黒田 賢