私は、「夾竹桃物語」を読んで心に残ったことが三つあります。

 一つ目は、原爆の後、熱くて川に飛びこんだ人間や犬が、折り重なって流れていったことです。いっしゅんで莫大な命をほろぼす原爆は、絶対になくさないといけないと思いました。また、原爆の練習のために私の住む岐阜県にも爆弾が落ちたそうです。練習のために人の命がうばわれるなんておかしいと思いました。

 二つ目は、男の子が気づいたことです。男の子は、人間の身勝手で起きた戦争が、関わりのない動物、植物にえいきょうをあたえたことに気づきました。動物や植物が次々に死んでいきました。人間は何十年たっても、死んでいった動植物に気づきませんでした。しかし、男の子は、キョウチクトウの話に耳をかたむけ、今まで忘れられていた、被爆した動植物に気づきました。私たちも男の子のように、被爆者がいなくなる前に戦争のことを語りつぐ必要があると思いました。

 三つ目は、環境問題と原爆についてです。原爆は、何十年も前に落ちました。しかし、今だに人間は、死んだ動植物に気づいていません。環境問題も同じです。環境はかいで森にあるすみかをこわされて困っている動物や、切られたりつぶされたりして死んでしまう植物がいることに、人間は気づいていません。動植物も、私たちと同じ地球に住む仲間です。仲間として、自分の命だけでなく、動植物の命も守らなければいけないと思いました。

 今、原爆は自分に関係ないからといって、勉強しない人がたくさんいると思います。しかし、原爆は絶対に落としてはいけないものだと知らなければ、いつか落としてしまうかもしれません。私たちは、戦争や原爆について勉強し、二度と大勢の人の命をうばわないようにしなければいけないと思いました。

岐阜各務原市立 陵南小学校5感想文酒向 美緒