夾竹桃物語ーわすれていてごめんねー

福島県知事賞

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 生き物にとっての「平和」とは

 一九四五年、八月六日、広島にアメリカ軍の原子爆弾が落とされた。その周辺は火の海となり、そこにいたたくさんの大切で尊い命が奪われた。
 しかし、その奪われたたくさんの命のなかに、戦火のなか死んでしまった動物や植物の命は数えられているのだろうか。人々は、動物や植物の悲しみを認識しているのだろうか。「わすれていてごめんね」の中にも、動物と植物達が「わたしたちの仲間も、みんな原子爆弾で死んだのに」と、うなだれているシーンがある。それを見て、自分達の仲間が死んでしまった悲しみを忘れられてしまうということは、とてもつらいことなのだな、と思った。
 この本を通して、僕は、人間と動物と平和について考えてみた。原子爆弾によって、広島は荒れ野原になってしまい、そこから元の広島にもどすためにたくさんの時間を要した。
 このように、戦争はたくさんの尊い命を奪ってしまうだけでなく、戦場となった場所の環境もガラリとかえてしまう。戦場となる前の場所に咲いていた花や木、昆虫などの数えきれないほどの命が一瞬で奪われてしまうのである。そのことを考えると、かわいそうだな、どんな気持ちで最期を迎えたのだろうと思ってしまった。
 この本を読んで僕は、「平和」とは戦争の悲惨さや、戦争で命を落としてしまった生き物のことを後世に伝えていって、後世の人々の心に「戦争は悲しいものだから、起こしてはいけない」という意識が生まれた時にできるものでもあるんだな、と思った。人々の心にその意識があれば、戦争で命を落としてしまった生き物を忘れることのない、豊かな心になるはずだ。
 戦争の悲惨さと失われた命のことを忘れず、平和で美しく、素晴らしい日本を、もっと生きたかった人や動物、植物達の分まで、一生懸命生きていきたい。

福島 南相馬市立 鹿島中学校 中2 感想文
佐藤 健吾

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