夾竹桃物語ーわすれていてごめんねー

文部科学大臣奨励賞

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宮崎 宮崎市立 広瀬中学校 中2 絵画
寺原 采美

 

愛知 小牧市立 岩崎中学校 中2 世界平和
日比野 真結

 

 忘れていたのは僕だ。

 小学校の頃、原爆の脅威や悲劇を学んだ。それ以来、平和が続くことを望み、戦争がもたらすものは悲劇だけだと思い続けた。毎年八月六日と九日には黙祷をして、被爆者の思いに寄り添ってきた。そう信じてきた。
 だけど、本当の意味で寄り添ってきたのだろうか。「原爆」という言葉に条件反射で悲しみ、平和祈念を儀式としてとらえていなかっただろうか。そこに生命の営みがあふれていたことを、僕は受信していただろうか。
 自分以外に、自分以上に誰かの幸せを願って働きかけるのは、人間だけでなくあらゆる動植物が営む愛の証なのだと思う。原爆による苦しみの中でも愛ある行動をとった動物たちがいた。原爆はあらゆる生命体の、生きているからこそできる愛の証を破壊するのだと気づかされた。
 そのことに気づいていなかったことを、この話では「わすれていた」と表現しているのではないだろうか。だとすれば、ようやく受信できる自分になった時にこの話に出会えた巡り合わせに運命を感じる。そしてそのことを、この話では「希望」と言っているのではないのだろうか。だとすれば、僕は僕の中の「希望」を大きく育てたい。
 僕の祖父母さえ生まれていない遥か遠い昔に、岩手から遥か遠い広島で起こった出来事を受信できた僕というアンテナが、今度はどこに向けて発信できるだろうか。そのためにはもっとしっかり学びたい。もっと近くで、今も風化させまいと努めている空気を感じたい。今も世界のいたるところで戦争が繰り広げられている。犠牲になっているのは、何の罪のない生命である。僕は自分ではない誰かの幸せを願う人間や動植物の愛の証に思いを馳せる人間でありたい。
 「わすれていてごめんね」という言葉は、きっと二度と忘れない決心に結びついている。僕も同じ思いでいる。

岩手 大船渡市立 第一中学校 中2 感想文
畠山 公

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